EtupirkaCMSの開発状況

Google App Engine/ JavaをプラットフォームとするCMSの開発に着手して半年ほど経過しました。途中、なんども仕組みを見直しながら作り込みを行い、ここ1ヶ月くらいは細かい機能の調整やドキュメントの作成などリリース準備に向けて進めている段階です。予定では来月の頭くらいにはRC1をリリースし、夏の間には0.1.0をリリースしたいなと考えています。

現状

ソースはhttp://code.google.com/p/etupirka/で公開しています。slim3を使うサンプルになるかもしれませんので興味のある人はどうぞ。また、最近はhttp://sites.google.com/site/aboutetupirka/でドキュメントを書いています。CMSを開発しているのに他のCMSでドキュメントを書くのはどうよ?という話もありますが、CMSの用途が異なります。ドキュメントの場合、コンテンツを次々に増やして構成まで行っていく育てゲー的なCMSです。これはWikiのように表現は制限されるけど自由度の高いCMSが向いています。一方、企業サイトのような場合、ほとんどのレイアウトなどはウェブデザイナーなどが行い、運用中はいくつかのコンテンツを更新するだけです。このような使い方の場合は、テンプレートと基本デザインがあり、そこから指定箇所に埋め込めるタイプのCMSが有効です。EtupirkaCMSは後者のタイプなのでGoogle Siteを使っていいのです。というかGoogle Siteがあるのでワザワザ作る必要がないんですよねw

募集とお願い

よろしければ、実際に使ってみてチュートリアル程度をやってみて、感想などをいただけると喜びます。ちょっといじるだけでしたらば、設定もほとんどいらないため、すぐに試すことができると思います。なにせGAEの場合データベースの設定やらPHPの設定やら不要ですからね。
また、テーマ(テンプレート)を作って貰える方がいましたら、是非、チャレンジして、オープンソースとして寄贈してもらえると喜びます。現状では謝礼もなにも出来ませんが、使い勝手などで意見があれば反映できるかもしれません。
もし、開発をしている人であれば、GAE/Jのプロジェクトとして様子を見たり、Pluginでも作ってみると面白いと思います。このへんはまだドキュメントがほとんどありませんが・・・。

得たこと、失ったこと

得たことは非常に多かったです。
当然ながらGoogle App Engineという技術について様々なノウハウを蓄積できました。特にSpin-upに関すること、KVSとどう付き合うかなどはサンプルレベルの開発ではみえてこない問題です。ある程度の規模のアプリを作ってみて初めて気付いたり、問題になったりするので、少なくともアプリ開発側のノウハウとして先日のOSCでも好評いただいたようにアウトプットもできたと思います。
また、AppEngine-ja-Nightに札幌から参加したり、そこで話をする機会を貰ったり、国内のAppEngineエンジニアとの繋がりができました。これは近隣で勉強会が多く行われている東京の人にとっては幾らでもチャンスのある話です。が、地方在住になると積極的に行かなければチャンスすら巡ってきません。ただ参加するよりも「こういうものやっているよ」というアピール材料になったのは大きく得たものです。さらに地元札幌でも、最近は多くAppEngineについて話す機会が増えてきました。札幌Javaコミュニティの勉強会も今年は半分くらいがAppEngine絡みだったりします。
一方、失ったことはあるかといえば、時間を多く費やしている事と、もう1つ興味の深いJavaFXについて遊ぶ時間が少なくなったことくらいです。いずれ再開はしたいですが、会社で仕事につなげていかないと難しいですね、絶対的な時間については。

以上、独自テンプレートエンジンの開発から足掛け2年。なんとなく自分の作品が形になってきた感じです。なんとなく、節目かなーと思ったので、つらつらと書いてみました。
それでは、今後ともよろしくお願いします。