プログラマとWebデザイナが必要なものは読解力と表現力

自分はプログラマとしても中途半端だしWEBデザイナを名乗る程ではないです。だけど、どっちもキリではない程度の能力はあると思います。
さて、ちょっと気になったエントリがあったので反応。

プログラマは、提示された案件を検証し、決定した仕様通りに動き、納期までに作成でき、かつセキュリティがしっかりした「解」を出すのがお仕事です。
そのためには、各言語の仕様を知りつくし、構築する「読書力・理解力」が必要になるのだと思います。

Webデザイナーは、提示された案件を把握し、効率が良いと考えられる「解法」を複数提示するのがお仕事です。
それはターゲットとする第三者から見たデザインであったり、今後のサイト展開であったり、先方の好みであったり、納品後の更新担当者が自分でない場合、先方の技術レベルを見越したコーディングルールであったりします。
これらは技術としてのデザインではないので、本には載っていません。

つまり、「ディレクション=検索力・交渉力・応用力」が均等に求められる総合芸術なのです。
…まぁ、ざっくり言うと「空気嫁」です。

http://blog.webbingstudio.com/2009/03/web%E3%83%87%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%BC%E3%81%AB%E5%BF%85%E8%A6%81%E3%81%AA%E3%81%AE%E3%81%AF%E8%AA%AD%E6%9B%B8%E5%8A%9B%E3%81%A7%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%84.html

これは誤解だと思いますよ。
まず、プログラマの所に「提示された案件」とか「決定した仕様」などが与えられるケースなんて稀な話です。大抵の場合は曖昧な要求があって、それを如何に把握し、妥当と思われる解法(仕様)を考えます。解法(仕様)は複数提示する場合も多く、「こういう前提ならばこういう仕様、こうならばこんな仕様」と提案し、納期やその他もろもろの事情を考慮した上で妥当な仕様に落とし込むわけです。この辺りが上手く回らなかったりすると炎上するわけです。重要なことは言語仕様でもフレームワークの知識でもなく、業務を把握し顧客の要求を読み取る読解力と、それを論理的に矛盾しない形に落とし込み文書や図表にまとめる表現力です。

結局のところ、プログラマであってもWebデザイナであっても最も重要なのは言語知識やCSSの知識ではなく、表現力や読解力といった能力であることは変わらないってことなんです。


ちなみに、ディレクションに関して言えばこちらから提案していく姿勢が一番重要と思います。つまり、空気を読むことよりも空気を作るという事です。大抵の場合はお客さんは自分たちが何が欲しいのかを上手く表現できません。そこから本当に欲しいものを汲み取った上で、上がってきていない要求も引き出す事が重要です。そうすれば、自分たちから仕様や画面構成を提案する形にもっていけます。最初にイニシアチブをとって信頼を貰えるかどうかが鍵ではないでしょうか。

とはいえ、中間に入っている会社や様々な政治的な理由で提案できないケースや最初から信頼されていないケースも多々あるわけですが・・・。