2-1 数の扱い

コンピュータは日本語では電子計算機と訳語が当てられているように、主に計算処理を行うために発明された機械ですから、最も得意な分野は数を扱う計算処理です。プログラミング学習の始めの1歩として、幾つかの計算処理を行うプログラムを作成していきます。

2-1-1 数を表示する

コンピュータに計算をさせる事を最初のプログラムとしたい所ですが、計算させただけでなく確認できなければならないでしょう。コンピュータに数を表示させるにはprintlnメソッドを使用します。メソッドとはプログラムからコンピュータに実行させるプログラムの一種であり、ソースコードに定められた書式でメソッドを記述すると実行させる事ができます。printlnを使い100を表示するならば次のような書式になります。

println(100);

メソッドの名前(println)は大文字と小文字を区別するので、PRINTLNなどではエラーとなります。また、表示する数は括弧で囲み、最後に「;」(セミコロン)を付けます。このセミコロンはソースコード上では命令毎に必ず記述しなくてはなりません。エディタでprint100.jと言う名前のテキストファイルにソースコードを記述して保存したならば、早速実行してみてください。
100が画面上で表示されたならば成功です。エラーが発生したならばサンプルと1文字1文字見比べて異なる部分を修正してください。

小数も同じように表示する事ができます。

println(3.14159);

同様にprint3_14.jという名前のソースファイルを作成して実行しましょう。
このようにコンピュータと数は非常に相性が良いので、我々が自然に考える数字はほとんど認識することができます。ただし、Javaでは3桁毎の桁区切り(1,000など)や全角数字は認識できませんのでカンマなしの半角で記述するという文法(約束事)になっています。
尚、printlnのlnはnew lineやline feedのことで、改行を意味します。読み方は「プリント・エルエヌ」とか「プリント・ライン」とかと呼ばれますが、単純にプリント文と呼ぶ事もあるでしょう。

ちなみにJavaletを使用せずに記述する場合は、次のように書かねばなりません。

public class print100 {
    public void main(String[] args) {
        System.out.println(100);
    }
}

よく解らない部分が多数でてきますが、全てオマジナイとして記述していく必要があるでしょう。Javaletは学習時に記述するオマジナイを少しでも減らす事をコンセプトとしていますが、Javaの特徴のほとんどは継承している為、オマジナイを理解した後にJavaで記述しても違和感なく学習を続けられるでしょう。