Ruby会議札幌レポート

Ruby会議札幌に参加してきました。
登録受付から速攻で申し込んでよかった・・・、3日くらいで締め切るんだもん。

WindowsだからRubyなのだ arton

貧弱なシェルとスペースOKのディレクトリ名で定評のあるWindowsでこそRubyを使いましょう、というお話。WindowsRubyを使う選択肢としてはMinGWやcygwiなどの選択肢もあるが、ActiveScriptRubyの紹介。Windowsの短縮ファイル名を使う方法とかsudo相当のコマンドを使う方法とか。

わたしとtDiary hsbt

tDiaryのコミッタ(admin)であるhsbtさんのお話。「重要なことは飲み会で決まる」。メンテしていくのは大変ですね。

dRuby and Rinda

dRubyRubyでのメッセージングに特化したRMI実装。とりあえず実用的的ということ。
初版での実装は比較的に単純でmthod_missingを使いプロキシを実現するなど、Rubyっぽい。JavaRMIに比べると最近は楽になったとはいえ、動的言語との違いは大きいかと。

RindaはLindaという並行処理糊言語のRuby実装。Tupple Spaceを使った待ち合わせ。JavaのconcurrentフレームワークのCyclicBarrier的な動きをする。

ライトニングトーク

Ruby1.9について

高橋会長は札幌育ち。Ruby1.9はまだマイナー、だから使おう。

Ruby勉強会@青森のご紹介

青森から5時間。地元の仲間を増やしたい。
と。今のJava札幌と似ているかも。去年のJavaOneの時にJJUGの人などに相談したりとかしたわけで。結局、最初の開催は秋になってしまいましたが。お互い頑張りましょう。
でも、ニート化はやりすぎw

NLize(artonさん)

Rubyのエラーメッセージの国際化。日本語化しても読まない人はどうせ読まん、確かに(笑)
コードはそのままで、-nlizeオプションを付けるだけでメッセージが日本語化されるバイナリを提供。初心者にはいいのか、英語のままがいいのかはその人次第かなぁ。

宝石の探し方(まいむぞうさん

gemを効率的に探すためのサイト(アプリ)の紹介。
http://gemspec.info/
概要、評価、詳細な情報へのリンク、サンプル・逆引きなどが可能。
今後、どれだけ使われるかがポイントかな?

改良したMySQL Driverと軽量なO/R Mapperの紹介(桑田誠さん)

MySQL/Rubyの問題点が幾つか(浮動小数点など)を改良と機能強化。
CGIで使えるO/R Mapperの紹介。

没ネタ訪問(関将俊さん)

重要なこ(ry
自分のアイディアを自慢するために作る、真理かも。「怠惰はテクノロジーを加速する」

5分で分かるMeasure(mrkn)

単位付の数値オブジェクト。単位変換もサポート。
で、11文字は何フィート?

Live Streaming Tech talks(溝口浩二さん)

新しいMacbookで動画をとって(ニコニコ)に配信しよう。ustreamで録画、ffmpegで変換してニコニコにアップ。
http://ffmpeg.g.hatena.ne.jp/

そろそろカバレッジについて一言いっておくか(和田卓人さん)

カバレッジ100%の問題。テストがリファクタリングの足かせになる。また、「攻め続けるためのテスト」を行うためにはテストを減らす。
テストを減らす為の指標であるカバレッジを使うと次の仮説が導ける。
「AのカバレッジがBのカバレッジを内包するならば、Bのテストは消せる」
Rubyに限る話題じゃないですね、これだけでセッション欲しかった!

Legacy Code

Legacy Codeとの付き合い方について。
一言で言えば「テストのないコードがLegacy Code」。
メンテできないコードかな、とも思うけど[テストできない]ってのは面白い見方。
設計がどうとか可読性がどうとかドキュメントがどうとか…色々な尺度はあるけど、
”誰が”読むのかという話もあると思うけど、引き継いだときって読めるかどうかになる。
でも、読めなくともテストがあってテストが反復的に実行できるならばメスをいれるのも怖くない。
やっぱりテスト重要。

まとめ

参加費無料というのは、会場の関係で参加費がとれないとか事情はあるとは思う。
でも、まあ・・・イビキかいて寝る人が出るくらいならば1,000円くらいとってもいいと思う。
それはさておき、Ruby札幌の人のRuby愛も凄いけど、何はともあれ映像配信などの設備が凄すぎます。
Ustで中継していましたが、プロジェクタ2台に投影しつつ、リアルタイム配信、音響もやっているし、機材だけでも相当なんだろうな。

内容としてはあまりRuby!って感じではなくて、拍子抜けといえば拍子抜けだけど、マニアックすぎずに良かったのかな。
テストとかカバレッジとか言語に依存しない話が聞けたのは予想外の収穫でした。
しいていえば、自分は言語信者というよりはアプリ実装者側なんでRailsとか1つくらいは実践的なトピックが欲しかったかも。
ともあれ、全体としては参加して面白かったです。