サポートセンターの役割とか

絶対サポセン黙示録ってサイトありましたね、今もまだ更新されているようですけど。
気になるエントリがあったので。

結構前ですが、ISPでサポセンの中の人でした。サポセン業務で得たのはヒアリングスキルです。
いや、本当にお客さんの言っていることは支離滅裂で、ちょっとした単語とかニュアンスからトラブルの原因を推測しないといけません。おまけに電話サポだと相手のPCも見えなければ顔も解らない。現在は可発言場でお客さんの意味不明な要求を解釈したり、欲しい機能に変換するスキルとして役立ってます。

はてブしまくってんじゃねえよという事ですね、わかりまs」と拗ねてみたところで回線が安定するわけでも無いのでプロバイダに電話を掛けた。

サポセンの指示に従ってモデムの再設定を行ったが上手くいかず、モデムを送って貰い、モデムが着荷したのが今朝。

着荷したモデムに変えて再設定を試みるがやはり上手くいかない。

仕方なく、サポセンに電話をした。

http://d.hatena.ne.jp/ululun/20081016/1224165731

この辺りで既にサポセン側とはズレがあると思います。

サポセンでのサポート対象って基本的に「初心者」なんです。ISPの場合、相手が「VAIOが繋がりません><」とか「マウスってなんですか><」とか「ADSLってなんですか?><」とか「アメリカのサイトに繋がってしまったんですが、国際電話の料金が怖いです><」とか、そんな風な問い合わせが8割以上です。言い換えればサポセンのお兄さんお姉さんはそういう人たちのサポートの為に集められています。
もちろん、技術的な話が話できる人もいますが、自分のいた大手の直営サポセンでも1割〜2割程度でした。ほとんどはちょっとPC操作に長けている人程度です。まあ…複雑なトラブルに対処できる人もいます。ですが、いつもいるわけでもないですし、存在が知られてしまうと全部そこに問い合わせられる可能性があるので、本当にダメそうなら転送してOKというルールでした。

そんな背景があるのである程度の知識がある人がサポセンに問い合わせる場合、最初から「ちょっと複雑なトラブルだと思うので○○に詳しい人でお願いできますか?」と言ったほうが良いです。ただ、そう言っても通常は「まずは私の方で承りますので、症状等をお聞かせ願いますか?」と答えると思います(マニュアルとして)。
ただ、サポーター側も先にお客さんから「詳しい人を」と言われていると、サポセン内で回しやすいんですね。気分的にも、ある程度聞いて自分では難しいと感じた時、先に言われていないと「いまさら解らないとはいえない」って涙目になっています。そんなお姉さんがサポセンには多いです(笑)自分の行っていた所は、内部でメッセンジャーと対応履歴の管理ソフトが導入されていたので、周りのサポーターから支援できましたけど。

私は此処までの経緯を丁寧に説明した。


それなのに、だ。

電話に出たサポセンの人の質問が「マニュアル通り」というか柔軟な対応をしてくれないんですよ。

サポセンの中の人から言わせると、マニュアル通りに対応するのが原則です。特に特殊な事例の場合は、下手に解決方法を知っていても、基本的に教えちゃダメって事になってます。特に新人や知識が少ないサポーターの人だと徹底されますね。

サポセンというところは、一日何十、何百という電話を受けていて、マニュアルに従って案件を処理しなければならない(チェックシートを提出しなければならないとかあるのかもしれないが)部分もあるのかもしれないが、こちらもユーザーアカウントや電話番号などの個人情報を伝えながら状況を説明しているのだから「過去にサポートの電話はあったか。電話があったのはいつで、その内容はどのようなものなのか」くらいの情報共有が出来ていて当然だ、と思うのはユーザとしての我が儘なのだろうか。


電話代は無料だったし、対応はして貰えそうなので結果オーライといえば結果オーライではあるのだけれども、なんだか腑に落ちないので書いてみた。

我侭かと思いますが、サービスとして可能な限りは行うべきかとは思います。

自分がいた場所でも、情報共有の為のデータベースがあり、ユーザIDを入力することで、使用しているPCのメーカー、型番、メモリ、回線種別、過去の問い合わせ履歴などを参照できました。また、コール後には入力することが求められ、空き時間には履歴を参照することで色々なトラブルをリアルに学習もできた感じです。
トラブルに対する対応データベースも充実していましたね。時期的に2000年前後ですから、今思えばサポセンとしては良い所だったと思います。逆にISPとしては高い・遅い・トラブル多い・制限多すぎ・専用ソフトと酷かったですが・・・(わかる人にはわかるな、これw)。
ただ、入力内容の質はサポーターによってピンキリです。前回の電話で一通り環境を説明した筈だ、と言われても履歴に何も書いてない場合もあります。サポーターが何十人何百人もいればそんなもんです。

で、どうすればお互いに気持ちがいいかと言えば、サポセンに知識のある人が電話する時はサポーターを選ぶことです。これはどこも一緒かと思いますが、サポーターから電話を切っちゃいけません。「こいつ、話わからん」と思ったら、詳しい人に代わってもらうか思い切ってかけ直しましょう。ユーザはサポーターを選べますが、サポーターはユーザを選べません。