受託開発の壁

エンジニアの未来サミットは、札幌からUstreamでの中継をみていました。地方にとって最近のITイベントが中継されているのは非常にうれしい限り。その中での受託開発云々の話。で、それに伴い、「受託開発がつまらないなんて言わせない」というエントリがあったのですが、肯定意見ばかり目立つので否定意見をエントリしてみます。

個人的に思うところは、確かに受託開発自体がつまらないとは思いません。ですけど、中々超えられない限界というか壁があって、それに絶望してしまうと「つまらない」に結びつくのかと思います。

僕は受託開発しかやったことがないですけど、今まで作ってきたシステムに対して深い所まで考え提案し作っていけるような仕事を与えてもらったので、受託開発でも楽しく仕事が出来るはずだと思っています。受託開発だからつまらないなんて言うのは言い訳に過ぎないと思います。ただ、得意分野を持っていない会社は顧客基盤が安定しないことが多いので、顧客基盤が安定していることは会社を選ぶ際に重要な視点の1つだと思います。

http://d.hatena.ne.jp/gothedistance/20080917/1221656448

思うにシステムに対して深いところまで考えて提案できる受託開発って一般的な受託開発の姿とは思えません。ほとんどの受託開発ではアーキテクチャやハードウェアなどが政治的な理由で決定されているかと思います。こんなシステムを誰がWebにしようと言い出したんだ…、なんて案件は誰もが経験したことがあるのではないでしょうか?おまけに、リスクや代替案を提案しておきながら却下され、実際に問題が発生した後に何故か責任を負わされるわけです。
勿論、それも「会社の能力」の問題だったり「顧客基盤が安定していない」事を起因としているといえば、それまでです。実際にお粗末な会社も多いと思いますが、会社の成長を大手SIerが抑圧しているというのが現状かと思います。下請が元請に提案する事すらNGって雰囲気とかね。だから、結局のところは構造問題なのかなぁと感じるわけです。
元請下請の巨大な壁に絶望したとき、やっぱり「つまらない」と思ってしまうかと。