テストケースの入力値

ソフトウェアテストのテストケースでは、ある入力値に対して期待する結果となることを検証します。すべての入力値に対してテストケースを作成できたとすれば、完璧なテストとなるわけですが、現実問題としてすべての入力値に対するテストケースは網羅できません。したがって、入力値の全体集合の中から幾つかの入力値を選択し、テストケースを構成する事が、テストを効率よく実施するポイントになります。
この大きな集合から部分的な集合を抽出するというプロセスは、アンケートなどでも行われます。しかし、アンケートでは可能な限り無作為に、平均的に抽出することが重要ですが、テストの場合は、業務仕様やプログラムの実装を踏まえた上で効果的な集合を抽出する必要があります。
効率よくテストケースを作成する手法は色々と考案されていますが、それらはシステムテストなどのテストだけではなく、ユニットテストにも有効な考え方です。また、業務仕様をまとめる時には、どのような入力パターンがありどんな結果となるかを検討するわけであり、仕様の調整や基本設計などでも有効な考え方です。