01 分別のある行動

最初の話題はTwitterでもよく話題としてのぼる「技術的負債(Technical Debt)」の話。最初からガツンと殴られる感覚です。
誰もが解ってはいるけど、政治的な理由・契約の問題・文化的な理由で「動くものはそっとしておけ」と負債を放置するのは精神的にもプロジェクトとしても好ましくない。上司を説得しようとして失敗に終わった経験がある人も多いことでしょう(自分もそんな一人)。そんな時に説明が難しいのが利息の話です。早く返さなくてはいけないのに、そもそも負債と認識させるのも一苦労な上、やっと説得できたとしても「今返す必要はないね」と言われてしまうのです。
しかし、業界構造にも問題はあります。現状の日本のシステム開発(主に受託の業務アプリ)は、下請け構造が強く、下請けの開発ベンダは「作りっぱなし」状態。おまけに一時的に外部の協力会社のエンジニアを雇い会社にスキル的な蓄積も行われない。さらには、そんな投げっぱなしのシステムを一時的な下請けにメンテナンスや機能拡張をさせる。そんな状況を打破するには、自前のサービスを開発するような会社や、単発ではなく客先のシステムに根付いたシステムを開発する会社で働くしかないのではないでしょうか?勿論、フリーランスなどの立場を取り、新規開発や火消しをメインにするのもありですが、システム開発の面白さの一つはプロダクトの成長と思うので、それを受けられない事ないなります。
消費者金融の過払いではありませんので、故意の技術的負債は妥当な対価です。借り入れないことがベストかもしれませんが、今後も借りた場合は即時に返すように心がけたいと思います。

プログラマが知るべき97のこと

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