C言語入門
この入門講座のゴールはJavaの習得ですが、その前にC言語を勉強しながら基礎知識を習得します。
C言語をマスターするわけではありませんが、その基本を知ることでJavaがどのような設計思想で生まれどのように優れているか(劣っているか)を知ることができるでしょう。
開発環境
まずはC言語を学ぶ上で必要な開発環境を整えます。
1章以降ではJavaを基本的にEclipseと呼ばれる統合開発環境で学んでいく予定ですが、1章ではテキストエディタとコンパイラと呼ばれるプログラムの作成ツールを用意します。
テキストエディタは使い慣れたエディタを使うか、もしくはメモ帳で十分です。
プログラム作成の流れ
プログラムを作成し実行するまでの手順は次のようになります。
1. ソースファイルを作成する
2. コンパイラで実行ファイル(exeファイル)を作成する
3. 実行ファイルを実行する
ソースファイルの作成
ソースファイルはどこか適当なフォルダを用意して管理しましょう。
ただし、パスの関係でディスクトップ上などは好ましくありません。
Cドライブ直下にスペースを含まず半角英数のみで名前を付けたフォルダを用意することで不要なトラブルを避けることができます。
ここでは、Cドライブの直下に「ExampleC」というフォルダを作成したとしましょう。
エクスプローラーなどからC:\ExampleCを開き、[新規追加]から[テキストファイル]を選択します。
「新規テキスト文書.txt」という空のファイルが作成されるので、「welcome.c」という名前に変更してください。
C言語のソースファイルは慣例として拡張子をcとします。
ここでも日本語・半角カタカナ・スペースなどがファイル名に含まないように注意してください。
もし、拡張子が表示されていないならば、[ツール]の[フォルダオプション]より[表示]の中から「登録されているファイルの拡張子は表示しない」のチェックを外すと良いでしょう。
ソースファイルができたならば、テキストエディタやメモ帳で開いてソースコードを入力します。
今は意味を考える必要はありません。
#include <stdio.h> int main(int argc, char *argv[]) { printf("Hello, World!\n"); return 0; }
コンパイルする
コンパイルはコマンドプロンプトから行います。
ウィンドウズの[スタート]から[ファイル名を指定して実行]を選び、「cmd」と入力しOKを押してください。
デフォルトではC:\Document and Setting\xxx>といった表示になるかと思います。
(xxxはWindowsにログインした時のあなたのユーザー名)
まず、コンパイラを使用するためにpathを通します。
set path=%path%;C:\MinGW\bin
と入力してエンターキーを押します(%path%の後ろにセミコロン[;]を忘れないように注意します)。
次に
gcc
と入力してみましょう。
gcc: no input files
と表示されればコンパイラの準備は整いました。
次にソースフォルダまで移動します。
cd ExampleC
と入力して、エンターを押します。
C:\ExampleC>
ではコンパイルしましょう。次のように入力してエンターを押してください。
C:\ExampleC>gcc example01.c -o example01
エラーメッセージ等が表示されなければ成功です。
dirコマンドを使い、exeファイルが作成されたことを確認しましょう。
尚、コンパイル時は
gcc [ソースファイル名] -o [実行ファイル名]
という形で行います。
- oより後ろは省略してもコンパイルできますが、実行ファイル名はデフォルトの[a.exe]となるようです。